リーガルホールド機能は、調査の対象となっているボードや進行中の訴訟事件に関連するボードを保存することで、コンプライアンスや eDiscovery プロセスをサポートするように設計されています。
eDiscovery 管理者は、特定のユーザーと Miro でのユーザー操作に基づくリーガルホールドを作成することでコンテンツが永久に削除されるのを防ぐことができます。これは、法的手続き中に関連情報を保持してその安全性を確保する上で非常に重要な機能です。
たとえば、リーガルホールド対象のユーザーがボードで操作を行うと、そのボードは自動的にホールドの対象となり、ボードの永久削除が防止されます。
さらに、ボードのすべてのバージョンが保存されるので、法的目的のためのボードのコンテンツの保全を確保できます。
✏️ リーガルホールドのタスクを実行するには eDiscovery 管理者の役割が必要です。eDiscovery 管理者の役割をリクエストするには、会社の管理者にご連絡ください。
リーガルホールドの主な利点
- 情報の保存:リーガルホールド機能では、関連するデータがすべて保存され、データが永久に削除されるのを防ぎます。これにより訴訟事件で提示されるデータの正確性と不変性が保証されるので、コンプライアンスや法的調査において極めて重要です。
- 法的要件へのコンプライアンス:リーガルホールドは、不可欠な情報を保持して必要に応じて利用できるようにすることで、法的および規制上の義務を組織が遵守するのを支援します。こうすることで、組織は罰則や法的異議の申し立てを回避できます。
- リスク軽減:重要なデータを保護することで、リーガルホールドは法的または財務的に重大な結果をもたらす可能性のあるデータ損失のリスクを軽減します。
- 監査と監視:リーガルホールドを作成または変更するたびに監査ログが生成されるので、完全な可視性とトレーサビリティーが実現します。1 つでも有効なリーガルホールドがある場合、組織のすべての監査ログが無期限に保存されます。これにより、リーガルホールド管理に関する責任と透明性が確保されます。
リーガルホールドの仕組み
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ユーザーまたはボードの操作:リーガルホールドの対象となっているユーザーが、ボードを開いたり、変更したり、ボードで何らかの操作を行ったり(コンテンツの名前を変更または追加)した場合、ボードにフラグが立てられてボードが保存されます。たとえば、ユーザーがボードの名前を変更したり、コンテンツを更新したりすると、そのボードは自動的にリーガルホールドの対象になります。さらに、ボードの所有権とボードの作成もホールドの対象になります。
リーガルホールドが作成されると、その時点でカストディアンが作成したボード、所有または共同所有しているボードにホールドが適用されます。さらに、ホールドが設定された後に、カストディアンがアクセスして変更するあらゆるボードも適用対象に含まれます。このリリースでは、過去のボードへのアクセスや更新履歴の詳細は利用できません。
- エンドユーザーの操作とボード削除:エンドユーザーはボードを削除できますが、リーガルホールドが設定されている場合は、削除されたボードが保存されます。エンドユーザーは削除されたボードにアクセスすることはできませんが、それらのボードは法的および管理の目的のために保管されます。
- 管理制御:eDiscovery 管理者は、設定画面の eDiscovery セクションでリーガルホールドを作成および削除することができます。リーガルホールドは、あるユーザーが作成、所有、共同所有、編集、アクセスしたすべてのボードに適用可能です。複数のリーガルホールドを管理するには、管理者はまずケースを作成して、その下に複数のホールドをまとめることができます。
- チームの削除:リーガルホールド対象のボードがチーム内に存在する場合、そのホールドがリリースされるまでそのチームを永久に削除することはできません。こうすることで、思わぬデータの損失が発生するのを防ぎ、すべての関連コンテンツを確実に保存できます。リーガルホールド対象のボードを含むチームを削除した場合、削除済みチームのページでそのチームに保存対象の印がつけられます。リーガルホールドが解除されるまでは、チームを永久に削除はすることはできません。
- 管理者と eDiscovery の視点:エンドユーザーは、ホールドの対象となっている削除済みのボードにアクセスしたりボードを復元したりすることはできませんが、管理者と eDiscovery チームは引き続きそのボードにアクセスすることができます。ボードは、訴訟事件が集結するまで保存されます。訴訟が終局したらリーガルホールドを解除することができ、ボードを永久に削除できるようになります。
- ボードエクスポート機能:リーガルホールド対象のボードは、ボードエクスポート機能を使用してエクスポートすることができます。こうすることで、訴訟事件に関連するデータを簡単に収集できます。
- ボードの移動:リーガルホールド対象のボードを組織外に移動することはできません。リーガルホールドの対象となっているボードでは、ボードの移動先チームのリストから外部チームが自動的に除外されます。