この文書では、Miro の高度なセキュリティー製品である Enterprise Guard の展開について、構成とエンドユーザーによる有効化の両方のベストプラクティスを詳しく説明します。本ガイドの内容に関するご質問は、Miroアカウントチームまでお問い合わせください。
このガイドの使い方
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- 本ガイドは、各機能のドキュメントと合わせてご利用ください。
- テンプレートをカスタマイズすることで、ユーザーの作業時間を短縮できます。
ガイド概要
Enterprise Guardが必要な理由
MiroはEnterprise対応のイノベーションのためのオンライン・ワークスペースであり、あらゆる規模の分散チームが仕事を成し遂げる方法を変えます。
ミロでは戦略的な仕事が急増しており、この成長とともに、保護と管理が必要なコンテンツがさらに増えています。
機密データは、顧客が思いもよらないところに現れています。オプトインしたEnterprise顧客100社のサンプリングに基づき、その62%に、個人を特定できる情報、個人の健康情報、クレジットカード情報などの機密データを含むボードがあることがわかりました。エンタープライズのお客様のボードの数は毎年250%ずつ増加しているため、このようなリスクは増加の一途をたどっています。
このようなコンテンツの増加により、既存の伝統的なツールで厳密にリスクを管理しようとしたり、従業員が会社のポリシーを遵守することに依存したりすることは、さらに難しくなっています。
Enterprise Guardは、Miroの高度なデータセキュリティーとデータガバナンスのアドオンです。組織は、機密性の高いコンテンツを検索してセキュリティーを確保し、コンテンツのライフサイクルを自動的かつ大規模に管理できます。
Enterprise Guard の紹介:Miro の包括的なセキュリティーおよびガバナンス ソリューション
このような課題を認識して、Miro は高度なセキュリティーとガバナンスのアドオンである Enterprise Guard を導入しました。Enterprise Guard は、組織内のすべての Miro ボード上にある機密コンテンツを効果的に識別、分類、保護、管理できる機能です。このソリューションは、コンプライアンスと堅牢なデータ保護を大規模に実施するため構築されています。
Enterprise Guard が Miro の企業向けエコシステムに統合されたことで、企業のお客様は、より強固で包括的な自動化されたセキュリティー機能をご活用いただけます。このアドオンは単にデータを保護するだけではなく、業務を中断せずに Miro で安全にイノベーションやコラボレーションが実現できることを目的としています。
Enterprise Guard 一般公開リリース:主な機能
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データ検出:Enterprise Guard では、様々な Miro ボードに散在するクレジットカード番号や社会保障番号などの重要な機密データを特定するための、能動的なデータ検出プロセスが可能になります。この能動的なプロセスは、潜在的な脆弱性を特定してリスクを軽減し、データ漏洩を防止してコンプライアンスを確保する上で極めて重要です。
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eDiscoveryボードデータの安全な保存、追跡、エクスポートを可能にし、法的、コンプライアンス、セキュリティー要件をサポートします。Enterprise GuardのeDiscovery機能は、リーガルホールド、コンテンツログ、およびボードエクスポート機能を通じて、企業が規制上の義務を果たすのを支援します。
リーガル・ホールドは、ホールド中のユーザーがやり取りしたすべてのボード(すべてのバージョンを含む)を保存することで、捜査や法的問題に関連するコンテンツの永久的な削除を防止します。コンテンツログは、ユーザーアクティビティの詳細な記録を提供し、監査や法的レビューのためにエクスポートして外部ツールに統合することができます。eDiscovery APIを使用することで、Enterpriseのお客様はボードデータを大規模にエクスポートすることもでき、重要な情報が法務およびコンプライアンスのワークフローにアクセスできるようになります。
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自動機密分類:Miro に基準を設定し、ボードで見つかった機密性の高いコンテンツに基づいてボードを自動的に分類します。
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インテリジェント ガードレール:ボードの手動または自動分類に基づき、各種設定レベル(公開、チーム、会社)でボード上のコンテンツの複製や共有を制限するなど、リアルタイムのセキュリティールールを実施し、ユーザーがボードでできることを制限します。これにより、業務に支障をきたすことなく、プライバシーとコンプライアンスを維持することができます。
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ゴミ箱ポリシー:Enterprise Guard のゴミ箱ポリシーでは、Miro ボードの削除と復元について高度な制御が可能になります。データ保持と企業リスク最小化の均衡という観点から、規制要件への準拠のため、自動削除の期限(30 日、60 日、90 日、180 日)を設定することができます。
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強制保持:データ保護とコンプライアンスのため、管理者が組織のニーズに合わせてポリシーを定義、編集、削除できます。これらのポリシーは組織内の Miro ボードを保護する上で重要な役割を果たし、特定のボードを指定された期間意図的に保存することができます。強制保持を適用すると、ボードが強制保持期間を過ぎるまで Miro ボードが誤って、または故意に削除されることはありません。強制保持ポリシーを活用することで、データ保護とコンプライアンスを担保し、ビジネスクリティカルな情報を保護することができます。
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強制処分強制保持ポリシーに基づき、ボードのアーカイブや削除を行い、ボードの自動クリーンアップを可能にします。強制処分により、ボードは必要な期間だけ保持され、一定期間使用されないと自動的にゴミ箱に移動します。そこから、標準のゴミ箱設定で、ボードを復元できる人と、永久に削除されるタイミングを決定し、コンプライアンス、業務効率、データセキュリティーをサポートします。
- 暗号鍵管理 (EKM):EKM は暗号鍵の一元管理を可能にします。組織内の鍵に関連するアクティビティーを監視し、必要な場合はいつでもアクセスを取り消すことができるため、データセキュリティーがさらに強化されます。